●2009年05月17日(日)
外来診療で一日多くの患者さんとお話しします。やはりこの時期豚インフルエンザの話題が多く出ます。私自身は少なくとも年内に、早ければ夏までに自分自身が豚インフルエンザに感染すると思っています。でも弱毒なので普通に経過して治癒すると思います。豚インフルエンザのワクチンは今の勢いで感染が拡大するようであれば間に合いません。間の悪いときに感染するより土曜日か日曜日や連休に感染して早めの抗インフルエンザ薬でググッとウイルス量抑えて免疫を得たいと思います。東京にも必ず早い時期に豚インフルエンザは普通に発症すると思います。でも大丈夫。感染する人数は多くても季節性インフルエンザと同じように経過すると思います。 毎年3万人超の若い人たちが自殺で掛け替えのない命を失う事が話題提議されないのにインフルエンザばかり注目されています。 以下「ロハスメディカル」から引用 こんな新型インフルエンザ騒ぎの只中で、この騒動に警告を発しているスウェーデンのカロリンスカ研究所のハンス・ロスリン(Hans Rosling)氏のビデオ情報をネットで見つけました。ロスリン氏は公衆衛生の大家で、国際保健や疫学統計の専門家です。彼は5月8日(金曜日)に投稿したビデオの中で、次のように言っていました。4月24日にWHOが新型インフルエンザの発症例を報告して以来、5月6日までの13日の間に、メキシコとアメリカでは31人が亡くなっている。これと同じ13日の間、世界中では結核で63,066人が亡くなっている。この間メディアは、インフルエンザと結核に関してどのようにカバーしていたのかを、グーグル・ニュース・リサーチを使って調べたら、新型インフルエンザが253,442件であるのに対し、結核は6,501件であった。「ニュース/死の比率」というのがあったら、新型インフルエンザは1人の死に対して8,176のニュース報道をしている。一方で、結核に関しては0.1に過ぎず、そこには8万倍の差がある。ロスリン氏は、新しいものにだけすぐ飛びつく世界の趨勢、特に先進国のメディアのあり方を批判しつつ、結核を代表的例として、マラリア睡眠病やチャガ病などといった省みられない病気(Neglected Diseases)に、もっと関心を持つべきというメッセージを送っています。これは大勢に物申すという意味で勇気ある行動だと思います。
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